大木旅館
神奈川県伊勢原市大山227
絵画料理
時の流れに思い馳せ、滋味あふれる料理を食す
はるか昔、縄文時代から信仰の対象とされてきた大山。山上には阿夫利神社、中腹には大山寺を抱える聖地です。同地への参拝は「大山詣り」として江戸時代に流行し、年間20万人もの人々が訪れていたと言います。
当時の大山詣りは、同じ信仰を持つ人々で結成された「講」と呼ばれる集団によって行われるのが習わしでした。そして、阿夫利神社に仕える神官は「先導師」と呼ばれ、講の人々の安全祈願をし、宿泊のお世話をする役割を担ってきたのです。先導師の伝統は現在にいたるまで受け継がれており、参道付近には宿坊が点在しています。
そんな宿坊の中でも「大木旅館」は、より山麓側に位置する宿です。すぐ近くには阿夫利神社の「三の大鳥居」があり、市街地方面とは違った旧参道独特の趣が感じられるこの地。代々400年にわたり営まれてきたという同宿は、今も変わらず心暖まるおもてなしで宿泊客を迎え入れています。
館内は、昔の趣を活かしながらも所々リフォームでされているなど、居心地の良い空間です。また、歴代の参拝者が残した品々が飾られており、大山の伝統が感じられる空間でもあります。そんな館内でいただく名物「とろろ料理」は、滋養が高いうえに美味。日常を離れてくつろぎながら、食事で元気になれる宿です。
非日常を演出する空間
館内に入ってみると、外観からはわからない程の広さを感じます。それをとくに感じる場所が、広間の奥にある食事処。2階まで吹き抜けとなっており、天窓から柔らかな自然光が降り注ぐ非日常的な空間です。
お部屋は、古き良き伝統を感じさせるものから、新たにリフォームされたものまでさまざま。古い造りの中に新しい部屋が取り入れられている様子は、この宿が時代に合わせて進化していることを物語っています。
歴史や伝統を物語る品々
江戸時代より参拝者をもてなしてきたという同宿。館内には、その歴史や伝統を物語る品物が所狭しと飾られています。訪れた「講」の名前が記された大きな板まねき。そして、参拝者たちの手による屏風絵や墨絵。
宿泊中にこういった品々を見られるのは、宿坊ならではの体験です。日常を忘れて、はるかなる時の流れに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
「とろろ料理」で美味しく健康に
食事は、名物である「とろろ料理」が好評です。滋養が高く健康に良い自然食材である“とろろ”。その滋味あふれる味わいから、修験者達の栄養源としても愛されてきました。
とろろ料理以外にも、大山の名物である豆腐を使った料理や猪鍋も提供されます。美味な料理の数々は、どれもヘルシーで栄養価が高いのは嬉しいところ。心ゆくまで旅の食事を味わえます。
■宿坊DATA
寺社名 |
大山阿夫利神社 大木旅館 |
住所 |
神奈川県伊勢原市大山227 |
電話 |
0463-95-2075 |
大木旅館
神奈川県伊勢原市大山227
TEL : 0463-95-2075
〈アクセス方法〉
電車:小田急線または相鉄線「伊勢原駅」からバスで約20分。「鳥居前」バス停より徒歩約1分
車:東名高速「厚木IC」より約30分
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